"いい投資"探検日誌 from 新所沢

しあわせをふやす いいお金の使い方を考えています

グロソブが日本一の座を明け渡そうとしている今、改めてUSハイ・イールド債への投資を考える

日本の投資信託の純資産額トップがグローバル・ソブリン・オープンからフィデリティ・USハイ・イールドファンドに変わろうとしています。

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グローバル・ソブリン・オープンはどんなファンド?

  • 世界主要先進国の、信用力の高いソブリン債券を主要投資対象とし、国際分散投資を行います。
  • 安定的な利子収入の確保と、金利・為替見通しに基づく運用戦略により、収益の獲得を目指します。

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フィデリティ・USハイ・イールド・ファンドはどんなファンド?

  • 米ドル建て高利回り事業債を中心に分散投資を行い、高水準の利息等の収入を確保するとともに、値上がり益の追求を目指します。
  • 格付けに関しては、主に、Ba格(ムーディーズ社)またはBB格(スタンダード&プアーズ社)以下の格付けの事業債に投資を行い、一部、格付けを持たない債券や、米国以外の国の発行体の高利回り事業債を組み入れることもあります。

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2つのファンドの投資先は何が違う?

投資適格と呼ばれる破綻の可能性が低いとされている国債や政府機関債への投資を行うグローバル・ソブリン・オープンに対して、フィデリティ・USハイ・イールドファンドは投資不適格とされているBBB格以下の破綻リスクの高い社債へ投資しています。

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投資適格と投資不適格(投機的)でどの程度破綻率が違うのかムーディーズのレポートを見てみます。(出典:社債・ローンのデフォルト率と回収率1920年-2010年

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このグラフではアメリカのハイイールドという訳ではなくハイイールド(投機的等級)全般での平均値になっていますが、景気が悪くなると6%〜8%の割合で債務不履行(デフォルト)が発生していることがわかります。グローバル・ソブリン・オープンが投資していた投資適格等級のデフォルト率とは違いが明らかです。700銘柄以上の社債に分散して投資はしていますが、結局は一定の割合で破綻することから逃れることはできません。

サブプライムローンも本来ローンを返済できないような人達へローンを貸し付けてリスクを細分化することでみんなでリスクを少しずつ分け合おうとしたのですが、景気が悪化した際に同じような人が同じように返済できなくなった教訓を忘れてはいけません。

ハイ・イールド債は株式と債券の中間のリスク商品でポートフォリオのスパイスとして持つにはいいと思いますが、投機的等級の債券だという性格上、ポートフォリオの中心に据えるような商品ではないと思っています。ハイ・イールド債は確かに高利回りではあるのですが、その陰にはこうしたリスクが潜んでいることをしっかり認識した上で投資することが大切です。

また、フィデリティ・USハイ・イールドファンドの場合、アメリカに集中的に投資している為、アメリカの景気の行方次第でパフォーマンスが大きく左右されます。

日本で一番売れているファンドが世界各国の国債に分散投資するファンドからアメリカの投資不適格債券に投資するファンドに変わろうとしている今、そうしたリスクがしっかりと説明の上、理解されて投資されていることを望みます。