"いい投資"探検日誌 from 新所沢

しあわせをふやす いいお金の使い方を考えています

インデックス投信ナイト2014 第2部「NISAメッタ斬り!」レポート

インデックス投資ナイト2014 1.11新宿大決戦が開催されました。

日時:2014年1月11日(土)16:00〜19:30

場所:新宿FACE

第一部:I-1グランプリ2014 1.11新宿大決戦

 出演:タカちゃん、マスクマン@新宿、イーノ・ジュンイチ、吊られた男、個人凍死家テリー

第二部:「NISAメッタ斬り!」

 出演:島田知保、竹川美奈子

 司会:イーノ・ジュンイチ

第三部:座談会「新時代のインデックスvsアクティブ最終決戦」

 出演:今井幸英、平山賢一、藤野英人、山崎元

 司会:カン・チュンド

第2部「NISAメッタ斬り!」

出演:島田知保、竹川美奈子

司会:イーノ・ジュンイチ 

感想:

第二部はお正月らしく和服姿で登場した島田さんと竹川さんによるNISAに関するトークでした。聞けば聞くほど考えれば考えるほどよくわからないNISAですが、割り切って使うのがいいんでしょうね。そうして使っていく中で不便な点を訴えるようにしたいと思います。

 

イーノ:まずNISAについて竹川さんから説明を。

竹川:第三部はバトルが想定されるので第二部は比較的温和に行こうと思います。でも、説明の前にボーイさん、お酒をお願いします。

少額投資非課税制度

今年の1月からスタートした制度。イギリスのISAを日本版にしたもので上場株式、ETF、REIT、公募株式投資信託、外国株式投資信託に投資でき、非課税期間の配当金や分配金、売却益に対して非課税になる。

口座を開設できるのは10年間。非課税期間は5年になる。課税口座に移管することもできるし、新たにNISA口座に移管することができるが、その時の時価が取得額として洗い替えされる。分配金再投資は年間100万円の枠に含まれる。引き出しについてはいつでも可能。

NISAの理念は家計の資産形成の支援と立派なものでしたがその通りの設計になったかはちょっとというか、はなはだ疑問です。

イーノ:もう、申し込みできるんですよね。

竹川:できます。利益も損もなかったとする制度なので他と損益通算ができないという注意点はありますが。

イーノ:インデックス投資ナイトに先立ち、事前にアンケートをとりました。それによると既に口座開設したという人が35%、30〜40代中心でした。どこに開設したかというとネット証券が多く、その中でもSBI証券が42%を占めていました。

どんな投資をしますか?という質問にはインデックス投資や特定アセットクラスの投資に使うという方が多かったです。NISAを知っていますか?という設問には知ってますという人が90%以上でした。

NISAについて意見を求めたところ・・・恒久化を!恒久化を!恒久化を!

島田:NISAを知っている人が回答したからこうなったが、あんまりよくわかんないからという人は回答しなかったのではないでしょうか。恒久化にも二つあります。NISAという制度の恒久化なのか非課税期間の恒久化なのか?ただし、非課税期間の恒久化は国が税収を確保するという面からも難しいかもしれません。

イーノ:会場への質問。NISA開設済という方は?4割ほどというところでしょうか。それではネット証券で開設したという方?ほとんどの方がそうですね。対面証券は数名。銀行は0名ですね。

竹川:山崎さんが控え室で喜んでますね。

イーノ:CMなどでこれをつかって投資するといいといっているが

島田:今の回答を聞くとこんなことを言わなくてもいいと思いますが言ってみます。昨年末の投資信託の純資産残高を見ると日本では1961年の投資信託から始まっていますが現在ではほぼ残高がありません。

今に近くなればなるほど本数も金額も増えていき昨年は700本以上の投資信託が新たに誕生しました。しかもほとんどが毎月分配型です。販売側のターゲットは高齢富裕層で次々と投信を買ってくれる人。この波に乗ってはいけません。自分で決めることが大事です。

ポイントは5つです。

  • 簡単な目標をもつ お金の量だけでなく、本質を見失わない
  • 基本的な知識を身につける 事故を起こさず運転できるように
  • 投資と投機の違いを知る 世の中で投資というと儲ける手段の一つと思われてる
  • 自分の性格を意識する 上がってると持ち続けたくなり 下がってると売りたくなりますが、行動経済学でも自分のやりたいようにすると失敗するといわれています。
  • 無理や我慢をしない 苦しむために投資しているわけではないので我慢しないといけないのはやりすぎ。無理や我慢をしないように景色を楽しみながらマラソンを続けていく。

イーノ:なにを勉強すればいいんですか?

島田:営業マンのいいなりになって勧められるものを買わないこと。

イーノ:この間実家に帰ったら親がブラジルレアルのファンドを買わされてました。

島田:うちも実家では南アフリカランドやブラジルだらけ。悪いベンチマークになっています。国内外の株式や債券、先進国や新興国の株式や債券で十分。ぼちぼち投資しようとした場合流行にのる必要もないのではないでしょうか。

イーノ:竹川さんからもう少し具体的に聞かせてもらえますか?

竹川:あとで島田さんからリスクリターンの表も出るのでNISAの話を。WBSに出演してから取材が殺到してNISAという言葉を聞くのも嫌になるくらいの1年でした。制度が複雑で金融機関でできることもバラバラ。できるサービスも違う。NISAありきで考えるのはやめた方がいいと思います。

この一年間、調べれば調べるほどわけがわかんなくなりました。ちょっと頭をNISAから離して金融資産全体でどういうポートフォリオを組むかなどを考えてみて欲しいと思います。NISAは利益が出ないと非課税にならない制度ですが自営業や企業型確定拠出年金制度がない個人は個人型確定拠出年金も活用でき、もっと税制的に有利だったりします。

いまやっている運用スタイルや手法を再確認したうえでNISAはその中でどれを使うかを考えるのでいいのではないかと思ってます。

島田:自分の資産全体の中でNISAをどこにもっていくのか考えること。NISA専用ファンドもたくさん出ていますが・・・。

イーノ:500万円の中でどうしようと考えがちですが 

島田:500万円の投資で得られるリターンの20%というのは5年まともに働くととそのくらい稼げるのではないでしょうか?非課税萌えするより他のことを考えましょう。

ポートフォリオのリスクが15%を超えると手痛いことになるのでそこで止めてしまうことを避け、下がったら追加投入できるくらいにしておきましょう。また、公務員や教員など仕事が長く利回りをもらえる仕事なのかリスクのある自営業なのか?でも違ってきます。先がみえない人は自分が株式だと思ってリスクをおさえましょう。

イーノ:これに加えて怪しい株を買いたいというのはいいんですよね?

島田:楽しい範囲でやるのはいいと思います。

イーノ:証券会社からはリスクもリターンの大きな商品の勧誘の電話が多いですね。自分もインデックスファンドの営業は受けたことがありません。他の優遇税制について竹川さんから。

竹川:個人型確定拠出年金や小規模企業共済などがあります。これらの制度では掛金が全て所得控除があるので運用をしながら節税口座が利用できます。結構メリットが大きい制度ですが対象者の0.5%しか加入していないのでそちらにも脚光を浴びて欲しいと思います。

昨年個人型DCの本を書いたらある金融機関の個人型DCの担当者から今まで担当は1名でやっていたのに急に残業増えたというメールが来ました(苦笑)。いいことなので頑張って欲しいと思います。また、大手企業にも企業型確定拠出年金入れる会社もふえてきました。企業型確定拠出年金は全額預金なのにNISAで株を買おうとする人もいますが、それって確定拠出年金の中でやることを考えるのがいいのではないかと思います。

いま、普通に買える商品をNISA口座では買うだけですが、DC用の商品は信託報酬がかなり安いものがあります。

イーノ:いいと思って買っても信託報酬が高い場合もあるんですよね?

 竹川:あくまでも商品が大事だと思います

 島田:5年投資したらどんなことが起こるか調べてみました。データが少ないものは最近のトレンドの影響が大きいのに注意して下さい。

5年間投資した場合、非課税メリットが平均的にどのくらいあったのかというと国内債は7万円でした。リターンが一番多かったのは新興国株式の18万円、新興国債券や世界REITの12万円と続きます。全体の割合でNISAをどう使うか考えてみるといいでしょう。

イーノ:このデータ、初めて見たんですがどこかで見れたりするんですか?

島田:弊社で出している投資信託事情という雑誌や、投信まとなびでもこのデータは無料でダウンロードできます。

竹川:私の本でもイボットソンさんからデータを買わせていただいて載せています(笑)。

 ※第三章 P.87とP.91に掲載されています

株、投信を買うなら必見!   税金がタダになる、おトクな「NISA」活用入門

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島田:今度は同じように損失の可能性をまとめました。国内債券は0%、新興国株式は29%、新興国債券は7%ですがこれは登場してから期間が短いためで注意が必要です。意外に気にする人の多いコモディティは33%がマイナスになります。注意して欲しいのはリスクが高い資産はマイナスになる度合いも高くなるということです。

 イーノ:メリットだけ見てると5年後リスクをかぶってマイナスになるということもあるということですね。これから口座を作るときにどうやって選べばいいですか?

竹川:投信の例で話しますが、取り扱い金融商品を見て欲しいと思います。昨年末になってようやくNISA口座の対象外になる投信が公開されるようになりました。全ての商品が買えるわけではありません。

また、分配金再投資コースが使えない金融機関もありますし、分配金を再投資できても再投資される口座がNISA口座ではなく課税口座に入る金融機関もあります。制度では年間100万円まではNISA口座に再投資できるというものだったのですが、実態は意外に分配金の再投資先は課税口座に行くという事が多いです。さらに言うとNISA口座内では再投資できるけれども年間100万円の枠を超えた分は課税口座で分配金受取扱いになるというところもあります。

つぎに積立はどうやってできますか?という点もチェックポイントです。NISA口座の預かり金からだけのところもありますので銀行からの引き落としができるかどうかも確認しましょう。課税口座とは最低購入金額の単位が違う場合もあります。

手数料体系もチェックするポイントです。NISA口座向けに専用の手数料を用意している金融機関がありますが1年間のキャンペーンであるところとずっとやっているところがあります。

マニアックな点で気になる部分は複数年にわたって同じ商品を購入した場合に取得価格の表示が金融機関によって違うという事です。年度毎の口座に分かれると思ってたらどうやらそうでもないらしく、年度をまたいで取得単価が通算されるところが多いようです。そうするとロールオーバーしようと思った時の取得価額は初年度の取得価額なのか今表示されている合算の取得価額なのかわからなくなるのです。

5年経過する前にロールオーバーすると5年以上非課税にできるのかもしれないという裏技的な使い方もあるのですが、それもシステムの対応状況次第です。株で大きく値上がりしたので早めにロールオーバーしたいとかいう人もいるかもしれません。

イーノ:ブロガーも気になっているのですが証券会社に聞いても答えてくれないんです。 

竹川:私も調べたいのですが一人1つしか口座開設ができないのでみんなで分散して口座を開設して見せ合いすることで調べてみたいんです。金融機関によっては(ロールオーバーについては)2年目にいくまでに検討しますという会社もあってどうなるんだろうと・・・  

イーノ:現場の情報交換をして会社にいい圧力をかけたいなと思います。

 

【質疑応答】

Q.親がNISAをはじめたいといっています。なんていってあげたらいいでしょう?75歳をすぎているのですがやめろといってもやめません。NISAがあるからやりたいということでした。

竹川:資産が十分にあるのであればはじめなくていいです。平均余命を考えたら75歳からでもいいかもしれませんが、そこにNISAがあるからというのであれば無理にやらなくていいんじゃないかな?私だったら断固反対します。

島田:私の母もNISA口座予約期間中に3口座予約していました。私も反対したがなかなかいうことを聞いてくれません。他人だったら親身になって説明するけれども自分の親になると面倒になってじゃあ個人向け国債を買えばどうかと話しました。あまり無理をいってもしょうがないのでリスクの低い商品を購入することを薦めるのがいいかもしれません。

Q.お三方のNISA口座の開設状況や予定、使い方を教えて下さい。

イーノ:証券会社に4つ口座をもってますがこれ以上ふやしたくないのでこの中でどれか選ぶことになると思います。候補としてはフィデリティ証券にしようと思ってます。自分も先ほど竹川さんからお話のあった個人型DCや小規模事業共済はやっています。NISAについても普段投資しているポートフォリオと同様に比較的堅めなポートフォリオをくもうと思っています。

島田:急ぐ必要はないなと思っているのと、仕組みが面倒でまだ開いてません。自分の場合はメインではなく味付け部分で使うだろうと思います。100万円満タン使うかもわかりません。

私のポートフォリオは預金中心ですが、投資部分だと新興国株が多く、人に話している割には自分はあんまりできてないなと先ほど気づきました(笑)。イボットソンのような人様にポートフォリオを提案するようなところで働いている人の中にも自分の資産運用となるとマーケットの逆指標な人もいます。他人のお金はしっかりやっていますが、自分のお金になるといい加減になるようです。

竹川:まだ開いてません。いまから作ろうかな?本でもそう書いていたので。

仕事上たくさん口座をもっているのでネット証券のどこかかなと思っています。投信積立をしようと思ったけれども何度聞いてもどうなるのかわからないので仕事で情報を得るために1万円ずつ積立するかもしれないけれども、サテライトで使おうと考えています。使い勝手がよくなるのであれば積立をするかもしれませんが。

恒久化されてスイッチングもできるのであれば答えは簡単でしたが制度が複雑なのでいろいろ考えないといけなくなってしまっています。

イーノ:最後に今後の展望をお願いします。

竹川:イギリスの株式ISA並になって欲しいと考えています。これであれば使い勝手もよくなって皆さんも使いたいと思うのではないでしょうか。恒久化で金額の上限もありません。麻生さんは年間拠出額を増やそうとしていますが富裕層むけの制度ではないので年間拠出額の上限はあってもいいと思います。

イギリスの年間拠出額は前年の消費者物価指数に連動して変わるようになっていて12で割れる数値になっているので日本もそういう工夫をして欲しいです。まずは恒久化を。

 

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