コモンズ投信さんが新しいファンドザ・2020ビジョンの説明会に出掛けてきました。
詳細は追ってレポートしますが、まずは簡単にまとめを。
渋澤さん
- 日本は30年周期で破壊と繁栄を繰り返している。2020年は繁栄の30年の最初の年になるのではないか。人口動態を見ると信じられないが大きな構造変化が起きるのではないか。その時の社会の主役は誰か?団塊ジュニア世代が自分たちでレールを敷くというマインドセットをすると繁栄に向かうのではないか。
- 9.11の日、シアトルのインターナショナルファウンテンに行って感じたのは人は共感によって集まるんだということ。共感によって集まるコモングラウンドとしてのコモンズ投信。同じ志を共感するファンドマネージャーがいるのであれば運用のプラットフォームとして使って欲しい。
- 収益性という見える価値の他にコモンズ30では企業のDNA、経営の持続、国際競争力、対話力など見えない価値を見える化することに注力しており、投資委員会で銘柄を選択しているがザ・2020ビジョンでは糸島さんに任せる。
伊井さん
- 最近、年金基金でも長期集中投資が注目を集めている。日本企業であっても海外売上比率の高い企業はあり、その企業を通じて新興国や海外の成長を取り込むことができる。実際に今年あったイギリスやカナダの運用会社は中国への投資として日本の企業に投資していた。中国の成長を取り込めて先進国の企業と言うことでガバナンスもしっかりしているため。
- 自分の子供の成績が良かったとして、高校や大学までは見通せたとしても社会人としてどうか?というのは先生や周りにいる大人の意見も聞いてみる必要がある。コモンズ30ファンドの投資委員会で銘柄を決めているのはこういった見えない価値を重視しているから。
- 長期的にはわからなくても5年程度なら企業価値が高まっていくだろうと思われる企業へもザ・2020ビジョンでは投資していく。例えばネット関連やバイオ関連、内需関連など。これまでお客様から若い企業や大きな企業が復活するところを応援したいという声をいただいていたが、そういった声にも応えることができると思う。
糸島さん
- 株式投資理論の話としてコモンズ30は80点とっていた企業が90点、100点と成長していくイメージ。ザ・2020ビジョンでは25点の企業が50点だったり、40点の企業が60点になるような変化に投資する。こちらの方が変化率が大きい。ただし、SRI的な観点は会社として引き続き重視する。株価が割安だからといってよくない会社のリバウンドを狙ったりすることはない。
- 糸島に任せたと渋澤会長や伊井社長は言っていたが、普通の運用会社では会長や社長が銘柄選択に喧々諤々の意見を述べたりはしない。運用部に運用を任されたファンドだと思っている。
- いつもフレッシュな銘柄を入れる。想定株価に達したら売却するので売買回転率はうまくいけば高くなるが、もしも低かったら想定よりも株価が上がらなかったということ。
印象としては普通じゃない普通のファンドという感じです。
普通のファンドっぽいんですが、ファンドマネージャーに与えられた自由度が高いのでファンドマネージャーの糸島さんの力が思う存分に生かされるのではないかと思います。
コモンズ30ファンドは長期目線で企業の成長に歩みを合わせているため、じりっじりっとした派手さのない値動きでしたが、ザ・2020ビジョンはもう少し値動きも軽くなるんでしょうね。
運用者にとってのコモングラウンドという構想については糸島さんが担当する一本目であれば旗艦ファンドであるコモンズ30ファンドとの差別化も図れますが、今後更に別のファンドが登場する時は差別化が難しそうだなと思いました。
ひふみ投信の強力なライバルに育つ可能性を秘めたファンドとして期待しています。
早速購入の手続きを行い、積み立てについてもコモンズ30と半々で行う予定です。